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精神分析

症例検討とか。

暑い。フルーツで水分補給したいが時間がなかった。週末はいろんな人の症例から学んだ。小さいグループでやっている会はかなり密な議論ができる。精神分析的心理療法は治療者の欲望が常に問われるが、それはやりとりのなかで見出されやすい。それに本人が気付けることもこういう会をやる意義になる。常に部分は全体を表してもいると考えればなにかがなされたかどうかということよりそれが全体の構造をどう描いたうえでなされたものかということのほうが大事。つまり見立てありきということになる。最近ラカンの『エクリ』を超地道に読んでいるがラカンの症例提示の仕方は普段私が経験しているものとは全く異なる。こういう考えのもとにこう見立てているということがわかるようなわからないようだが少なくとも治療技法に結びつく治療態度ははっきりしている。ビオンのグリッドで説明されるよりラカンの欲望のグラフのほうが臨床態度を含み込んでいて有用と感じる。もちろんこれはちょっと勉強すれば「使う」類のものではないかもしれない、と思い当たるが考えることを促してくれる力がある。この、考えることを促されること自体にたいていの人はかなり防衛的になるので治療者同士のやりとりで治療者の欲望が現れやすいのは当然といえば当然だろう。

しかし暑い。身体に悪い。東京都のトップは変わらなかったがボトムアップであることを考えれば私たちができることはなくはない。がんばろう。