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精神分析

梨腹

梨。瑞々しい。スルスル剥けるのもいい。幸水、豊水、二十世紀、この梨はいただいたのだけどどこのかしら。とてもおいしい。二十世紀は千葉県松戸市発祥。今は鳥取といえば二十世紀という感じだけど松戸市の博物館には原木の一部が保存されているそう。千葉は梨農家さんが本当に多い。毎年、夏のキャンプに行っていた頃にたくさん見かけた。あの大きい梨、新高も食べてみたい。食べたことある気もするけどあの大きいのを自分で買ってみたいな。もうすぐ収穫時期。重たそう。

梨腹モ牡丹餅腹モ彼岸カナ 正岡子規

子規は牡丹餅好きね。35歳で死んでしまうけど最後まで甘いものを食べていたそう。食べ物に対して諦めがないってとってもいい。

餅の名や秋の彼岸は萩にこそ   
お萩くばる彼岸の使行き逢ひぬ

これ、あとの方の一句は陸羯南がおはぎを持ってきたときにそういうの馬鹿馬鹿しいといいつつ読んだらしい。私が子どもの頃、おはぎのお裾分けってまだ風習として残っていたと思う。当時はおはぎ大好きだった。あんこ、きなこ、ごま。並ぶととてもかわいい。おはぎを持ってきてくれたのは私が好きだった人とは違う人だったと知ったのは大人になってから。というか、子供の頃は直接受け取ってるからわかっていたはず。大人になるにつれて好きな人は好きなものもくれる人になっていたのかもしれない。足の悪い人だったがそれがどんな病気や障害だったかも知らない。子供の頃は知っていたのかな。色々思い出しているつもりなのだけどこれも誰かの記憶と混ざってるのかもしれない。

梨腹、牡丹餅腹、なんかおかしい。私も今梨腹。幸せなことだ。