今朝もエアコンをつけていない。窓を開けて一気に風が入ってくるわけではないけれど暑くない。虫たちが夜の続きのまま鳴いている。たまにしか姿を見かけないのに全方向から鳴き声が聞こえる。膝に乗せたパソコンが熱い。
なんか疲れますね、夏の疲れが出てるのでしょうね、という挨拶を交わす季節。実際、あづいあづい言いながら暑さをやり過ごしてきた身体は季節の変化を感じて少し戸惑っている感じがする。夏の食材もあまり身体にしっくりこなくなった。魚の美味しい季節だ。ちょっと無理してでも美味しい食材を手に入れたい。食材が良ければ調理はシンプルですむ、というのは多くの料理家がいうことで本当にそうだ。結果的に楽、そういうのが一番いい。
昨日の朝ドラ『虎に翼』で寅子が更年期症状のような様子だった。ホットフラッシュだなぁ、と思った。私も一時期とても辛かった。みんなが寒がっている学会会場でどうにもできない暑さと汗で最後まで発表を聞くことができなかったりした。ほかにもそれまで経験したことのないようなさまざまな症状が出て女の身体は大変だなといつも思っていた。友達や先輩が気持ちも情報も共有してくれて安心もしたし婦人科で相談しながら対処法も知ったし慣れてもきた。そのうち百合さんみたいに記憶の問題が出てくるかもしれない。
エドワード・サイードに「晩年のスタイル」という本がある。「逆らいつづける」ことはしていきたいが、抗えないものもある。そこを支えてくれるのがこれまでの人間関係と生活の積み重ね。そういうのを実感する年齢になった。若い頃に考えていたことはなんだったんだろう。今はいろんな体験が伴ってるから言ってることとやってることが離れていかない。力が抜けてる。
昨日、ラカンの『アンコール』を読んでいた。題名に対する言及ももちろんある。フロイトを読み続けているおかげで深く緻密に物事を考える人の言葉にしっかり向き合えるようになりつつある。哲学も同時に勉強できるのも楽しい。フロイトは精神分析家として哲学に対して多くの大きな問いを残したけどラカンは精神分析家であり哲学者だからフロイトを読むときとは全く別の思考を促される。そこも刺激的。
お、バタバタしてたらまた中途半端に。今日もがんばろー。