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精神分析

橋本多佳子の俳句とか。

今朝も雲が多い。スノーボード女子ハーフパイプ決勝もすごかった。解説の人がいちいち日本を強調しないのがいい。すごい人たちが普通に讃えられる世の中でありますように。

昨日、橋本多佳子全句集(角川ソフィア文庫)をパラパラしたら「淡路島」という題を見つけた。

一夜の島月下の石蕗の花聚まる

海より雨激しくよせる石蕗の花

など6句。秋に行ったのね、きっと。淡路島はコロナ禍で出かけられなくなる前に最後に旅したところ。この前、長いお付き合いの美容師さんから淡路島に行った話を聞いた。同じときに私は渦潮の向こう側、徳島の鳴門にいた。渦潮は淡路島からの「うずしおクルーズ」の方がおすすめだな。船だから当日にならないと予定立たないかもだけど。

橋本多佳子は中村汀女・星野立子・三橋鷹女と並ぶ“四T”といわれる俳人のひとり。この句集と橋本多佳子については前にも書いた気がする。最近、私が大好きなイラストレーターの霜田あゆ美さんが装画と挿絵を描いている宮崎智之編『精選日本随筆選集 歓喜』が出た。このアンソロジーにも橋本多佳子が登場。短編「椎の実」が取り上げられている。

「淡路島」と題された俳句の手前にちょうどこの短編で書かれた一句があった。

椎の実の見えざれど竿うてば落つ

自分は淋しがりといわれる。言われてみればそうかも、と書いていくうちにやっぱり全然そうではないかも、となる話である。人はひとりでも空虚や孤独ばかり体験するわけではない。歩けば出会うものたちへの気づきに満たされていく様子が明るく書かれたこの作品は確かに「歓喜」という題にふさわしいのかもしれない。小さな歓喜。小さな椎の実がもたらすものと似たような。

今日は早くも金曜日。びっくりだびっくりだ。いい一日になるといいね。東京の空はまだ曇ってるけどこれから晴れるみたい。がんばろう。