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精神分析

3月。Reading Freud最終回。

きれいな朝。昨晩も月と星がきれいだった。帰宅して12時がくる45分前にカレンダーを3月にした。前を通りかかったからだけど今日どうしてもしあげねばらない原稿があるのでそれを忘れないために。さすがに危機感あるから忘れようもないけど忘れて休日を楽しんでしまいたい気持ちも猛烈にあるので自分を戒めるために。こういう自分騙しも大事。超自我を活用。昨日、時間がなさすぎたなあ、発表のときの映写のために文書をパワーポイントにはりつけるだけの作業にすごく時間がかかってしまった。もともとの原稿がどれだけみつけるのにも時間がかかった。本当にこういうの少なくしていかないとだ。なくすることは無理だとしても。

2025年度のReading Freudが終わったので色々書きたいがとりあずSNSにメモだけした。1911年「心的生起の二原理に関する定式」(全11)を精読して、帰ってきてすぐに「精神分析概説」の気になる個所をパラパラできるくらいにはつながってきた。二原理というのは快原理と現実原理。「精神分析概説」の冒頭(180ページ)では快不快の記述はこんな感じ。

「自我はその活動において、自我のうちにもとからある刺激緊張、または自我のうちにもたらされる刺微緊張に注意を払うことで誘導されていく。刺激緊張の増大は一般に不快として、減少は快として感じ取られる。しかし、快、不侠として感じられるのは、おそらく刺激緊張の絶対的強さではなく、その変化のリズムのうちにある何かであろう。自我は快を追求し、不快を避けようとする。」

「変化のリズム」というのがいいですね。

さて、今年度のReading Freudは1895年「心理学草案」を精読するという難しいことをやったわけだがわからなさにとどまり楽しめるメンバーのみなさんのおかげで毎回有意義だった。「快原理」が用語として使用されたのは「夢解釈」が最初ということだが内容自体はすでに「心理学草案」でも検討されている。ついでに「精神分析概説」の「心理学草案」に関連する個所を引用しておこう。岩波「フロイト全集22」194ページ。

「あらゆる科学は観察と経験に基づいているが、それらは、われわれの心的装置が仲介するものである。しかし、われわれの科学は、この装置自体を対象としているので、他の科学とのアナロジーはここで終わる。われわれは、心的装置を対象としたわれわれの観察を、同じ心的知覚装置を用いて、まさに心的なものの裂け目の助けを借りて、省かれているものをもっともな推論によって補い、それを意識的な素材に移すことによって、行う。われわれは、いわば、無意識的な心的なものに対して、ひとつの意識的な相補系列を作るのである。われわれの心的科学の相対的な確実性は、このような推論の拘束力に依っている。この仕事に深く携わった者は、われわれの技法があらゆる批判に耐えることを見出すであろう。

この仕事に際して、われわれは、われわれが心的なものの質と呼ぶものの区別を行うように強いられる。われわれが意識的と呼んでいるものについては、われわれは特徴を述べる必要がない。それは、哲学や一般的見解の意識と同じである。そのほかのあらゆる心的なものはわれわれにとって、無意識である。すぐにわれわれは、この無意識の中に、ひとつの重要な区別を仮定するように導かれる。多くの過程は容易に意識的になり、次にはもはや意識されていないかもしれないが、それでも、苦労なく意識的になりうる。つまり、再現されたり想起されたりしうる。

そのときにわれわれは、意識はきわめて束の間の状態にすぎないことを思い知らされる。意識的であるものは、ある間そうであるにすぎない。われわれの知覚がこのことを確証しないと」

と続いていく。このあとの「前意識」の話も重要だ。

私はたぶん岩波の『フロイト全集』を全巻もっている。福本先生が担当していた小寺の講読会にでていたときに私が全集を破って(論文ごとに切り離して)持ち歩いていることにびっくりされたけど当時は「読まないよりこうしてでも読んだほうがいい」といったのを覚えている。だってこんなに網羅的に読むようになるなんて思っていなかったから。破ったのは主要論文のいくつかだけだけど今になると破らなきゃよかった。どこかにいってしまって探す手間のほうがかかっているし、当たり前のように読む生活になると全集の中にきちんとおさまってくれていたほうがずっと使い勝手がいいことを知った。大抵の人はそんなこと当たり前だと思っているであろうこともわかる。でもまあこんな生活になるとは、と思うような生活を経験できているのはこの年になれば面白く感じる。色々あきらめられているから。でも今日はあきらめてはいけない。なんとかしあげないと。あー、せっかくいいお天気なのに。早々に洗濯はしたが。良い一日になりますように。みなさんも。

今回はこの黄色い本の使い方も紹介した。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家