2月はあっというまに過ぎた。空はうっすらピンク。身体のメンテナンスは難しい。三寒四温は何十年も経験してきたのに。とりあえず白湯を飲んだ。
本を読んでいるとなんだこれはと少しゾッとすることがある。俳句でも時折そういう句に出くわす。たった17音で、というか、小説でも短編でそういうものが多いから短文の効果かもしれない。
年齢のせいか、元からか、色々なことをすぐに忘れてしまう。そして相変わらず探し物に時間がかかる。いつもそれでかなりの時間をロスしている気がするが、ぼーっとしている時間を少しそれに充てたと考えることもできる。
サラ・コフマンを読んでいた。フランスの哲学者でデリダと同じグループにいた人、という以前に、ユダヤ人として迫害を受けた人だ。父親は子どもたちを複数の家に匿わせ、自身はアウシュビッツで死んだ。『オルドネル通り、ラバ通り』はサラ・コフマンの自伝的作品である。私が読んでいたのは彼女のフロイト研究の一冊『芸術の幼年期―フロイト美学の一解釈』である。訳者の解説で明らかにされるフランス語の原題における多義性も興味深い。サラ・コフマンはニーチェ生誕150年の日に自ら命を絶ったという。これは「偶然ではない」とする意見もあるようだが偶然とは、ということから考えさせられもする。
そにしてもあくびばかり。今日もがんばろう。