窓を開けると鳥の声。昨日は暑かった。夜は気持ちよかった。もうこのまま暑い日が続くのかな。昨晩、洋服ダンスの薄いニット類を眺めながら、梅雨になると気温がさがるはずと思っていたけどそんなことないんだっけ、と少し心配になった。暑すぎるでしょう、ここ数年。ちょうどいい気温の日が少ないと着ない服が増える。
今朝は兵庫の友人にもらったMLESNA TEAの白桃アールグレイ。あと講演のときにもらったNOAKEのボンボンキャラメルのブーケから一本。美味しい。華やかなセット。
なんかいやだな、と強く思うことがあったときの気持ちのおさめ方は特にないけど見た目も味もいいものをいただく、というのはひとつ。相手への信頼度が減るのは残念なことだよね。でもまあ、みんないろんな考え方があって味方づくりに勤しんでいるのだろうからそういうやり方は対症療法に過ぎないじゃん、というよりそういう心性が結局反復作り出してんじゃん、と思ったとしても自分のやるべきことを邪魔されない心づくりを心がけよう。子どもが欲しいものが手に入ったときの喜びや好きなことをやっているときの集中力を取り戻そう。多分、かつて、私にもあった。
なんか鳥の鳴き方が激しい。鳴き声を調べようと苦手なyoutubeを開く。YouTubeからの鳥の声でさっき聞いた鳥の声が記憶の中でかき消され参照失敗。短期記憶どれだけ悪いのか。
この前、講演の内容を考えているときに、今って、求めても隠蔽されたりするのに求めてもいない情報は次々入ってきたり、「ブロック」とかいってタップ一回で対人関係を切れると思いこんでたりするから、いや、そういう人もいるから大変だな、と思った。
講演では、日本での日本人の出生数が70万人を割ったとニュースを取り上げ、いまだかつて一度もメジャーになったことがなく、これからも日本ではメジャーになることはないであろう精神分析が草の根的に雇用を広げていくためには、という話からはじめた。この場合、まず雇用されるということが大事になる。私みたいに個人で開業している人は委託されることが大事になる。協力したいのは地方であり、特に若い世代に雇用を作り出して、人とのつながりがもたらす明るい可能性を見出せるような心づくりに寄与できたらいい。なので期間限定の精神分析を無料で受けられる助成金を出してもらう。そうしてもらえるようなゆとりある自治体はあるだろうか。
第二次ベビーブームの年にうまれた209万人のなかのひとり、いわゆる団塊ジュニア世代の私が体験した小学校、中学校の文化についても話した。経済成長を背景とした進学率の急激な上昇、デジタルおもちゃの参入(私の場合、東京の転校生から)、時代のスピードは速くなった。私はそれに逆らうようにひたすら眠り、覚醒するために詩を書いていた。今朝も体調管理のためにゆっくりしようと思っている。私は急かされてもついていけないし、急ぐと転んで怪我をしてさらに視野が狭くなる。自然と戯れアナログおもちゃで遊ぶ時代の子供なのだ。ルービックキューブだって時間をかけてやればいいのだ。ということで二度寝する予定。
1915年生まれの詩人、石原吉郎のメモも紹介した。
詩を書きたいと思うとき、詩によって自分を救おうと思うとき。それは自分がなんらかの意味で壁につきあたっている時、自分自身を疎外しているとき、危機に脅かされているとき、不安を感じているとき、絶望を感じているときである。p245
バブル崩壊後の就職氷河期世代であることなど、やはり経済状況との関連が第三次ベビーブームが起きなかった原因としてあげられる。当時は対症療法的な子育て施策さえなく、今よりもさらに子供を産むべきという圧力が強い時代だった。子どもの未来に対する不安は親になる不安と重なっている。女の身体にはリミットがある、ということに対して医療の進歩で応えるのも女一人の人生を考えてみた場合、適切だろうか。夫婦別姓さえ受け入れないこの国で個人である自分を保ちつつ、誰かのパートナーになったり親になったりすることはたやすいか?
半分大人、半分子供の維持。そんな姿勢への変化も話した。学校は子供から大人へのベクトルを持つが、それに対する精一杯の反抗をある程度安全にできる場所だった。窓ガラスを割ったり爆竹鳴らしたり、校内をバイクで走ったりする破壊行為に持ち堪えてくれる場所だった、のか?校内暴力全盛期に小中学生だった私たちの体験は今の社会のどんな特徴となっているのだろうか。
とかいうことを色々考えながら話せたのはよかった。
異質なもの、外在性との出会い方、の話だ、どれもこれも。今日も大まかにいえばそういうことについて話す予定。
This transformation of unity into ‘three-ness’ coincides with the transformation of the mother-infant unit into mother, infant and observer of mother-and-infant as three distinct entities.
これはオグデンの本の一節だけどどの本だかメモしておくのを忘れてしまった。
ウィニコットのこれもいい。
From now on the subject says: ‘Hullo object!’ ‘I destroyed you.’ ‘I love you.’ ‘You have value for me because of your survival of my destruction of you.’ ‘While I am loving you I am all the time destroying you in (unconscious) fantasy.’
–The Use of an Object and Relating Through Identications Donald W. Winnicott
「歴史は過去とは違う」by オグデン。これも基礎的な認識として大事。
History is a creation reflecting our conscious and unconscious memory of, our personal and collective rendering of, our distortions of, our interpretations of, the past. –Ogden, T.H. Matrix of the Mind
今日ものんびりがんばろう。どうぞ良い一日を。
