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2月20日(火)朝

この時間はすでにいろんな音がするなあ。雷おこしを食べた。歯にくっつきそうで怖かったけど大丈夫だった。歯医者嫌いだから歯医者にはよくいく。なんだそれ。歯医者は予防と治療がはっきり分かれてる。治療を受けたくないから予防する、つもりがクリーニングに行くたび不具合が見つかったりする。予防のつもりが治療することになってる。いやー。でもそういうものだね、いろんなことは。誰かを通してみないとわからないことがたくさん。友達と話しているうちに「病院にいったほうがいいのでは」と言われて精神科へ行ってみて「薬より心理療法では」と言われてこちらへくるという方も多いし。「そのくらい自分でどうにかしたら」という場合もあるし、「どうしてそこまで放っておいたの」という場合もあるし色々だけどね。私の場合、歯医者嫌いならそんなにお菓子食べるなよ、それが1番の予防になるでしょ、ってことなんだろうねえ、多分。ああ、辛い。

歌人で、俳人で造本作家の佐藤りえさんが発行している個人誌『九重』4号を読んでいた。俳人の今泉康弘さんが佐藤りえ論を書いている。お二人ともすごい。幻想怪奇俳句集『良い闇や』(2022)には夏目漱石『夢十夜』を踏まえた句があるとのことでその句に対する今泉康弘の評もいい。それが漱石のものと知っている必要はまるでない。佐藤りえが解釈した世界とそれをさらに解釈する今泉康弘の対話の姿勢が素晴らしいのだ、きっと。そもそも解釈というのは対話のすえに生じるものであるから多分そうなのだろう。漱石のものと知っている必要はないとはいえ『夢十夜』は本当にすごいよ。私は文学と臨床の両方に関わる病跡学をやりたいと思っていた時期が長かったのだけど土居健郎の『漱石の心的世界』とかにも影響を受けたのだろうねえ、覚えていないけど。あの本には『夢十夜』は入っていない。それはすごくまともな判断な気がする。どこか別の場所で書いてるかもしれないけどね。

さあ、色々大変だ。がんばろ。