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『百人一首ノート』

あらざらむ この世のほかの 思ひ出に 今一度の 逢ふこともがな 和泉式部

もしなにかこころに思うことがあるとき、今日マチ子さんの『百人一首ノート』はよいかもしれません。百人のトップ歌人たちの言葉はそれだけでも十分にパワーがありますが、この本は現代を生きる私たちに寄り添った解釈を美しいカラーの絵で見せてくれます。

もちろん描き方は百人百様なはずです。普遍的なこころの動きを体験する仕方は人それぞれですから。ただ、二次元の世界に自分を重ね合わせて新たな自分を立ち上がらせることも日々私たちはやっています。和歌と絵柄を静かに見つめることで今の自分のこころに少し異なる色合いを見つけたり、その痛みやなにかが誰にでも普遍的に訪れるものであることを知って少しだけ安心したりするかもしれません。

古と今を行き来しながら、出会いと別れ、そしてそのプロセスを少しずつ受け入れながら歩んでいけたらと思います。シェア

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生