毛布みたいなロングスカートと静電気とともに帰る。
見出しだけでウンザリするようなニュースを読むべきかどうか迷って結局読まないまま電車を待つ。
静かな空。東京の空は暗くない。
こうしてなんとなく言葉を書きながら川添愛さんの『ヒトの言葉 機械の言葉』をぼんやり思い出す。
言葉がもつ曖昧さを処理する私たちの無意識。AIには困難なこと。私たちは「ヒト」だよね?
心底ウンザリする言葉には本来言葉がもつ力がない。何を言っても無駄だ、そんな言葉ばかり浮かんでくる。
そんなとき私はヒトだよね、と確認したくなる。
これ以上は、と感じるときAIのようになれたらと思うけど何も感じなくなるのは嫌だ。
人間の言葉はもっと難しくて複雑なはずで私たちはそれとともに生きていけるはず。
これ以上は、と思いつつ日常の一切はまだまだ言葉になっていないことに希望を。