少しずつ明るくなる。この鳥の鳴き方のリズム、何を伝えているのかな。
今朝は栗羊羹と栃木県鹿沼市の御和菓子司松月の「屋台最中」。鹿沼には江戸時代から続く「鹿沼秋祭り」というのがあって、その中心となるのが「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」(2016年ユネスコ無形文化遺産登録)だそう。そこで披露されるのがものすごい緻密で華麗な彫刻屋台。それをちっちゃくちっちゃくした最中が「屋台最中」。今調べたら大中小あるのね。お土産は小。ちっこいのに屋台の形してる。お味はゆず餡と小倉餡の2種類。今朝はゆず餡をいただきました。鹿沼は芭蕉も訪れたそうで鹿沼宿「光太寺」に一泊、笠と草鞋を替え日光へ向かったとのこと。5月には「芭蕉の笠替え」という行事もあるって。
曾良の日記によると鹿沼に寄ったのは3月末のこと。昼過ぎから曇りはじめて鹿沼では雨だったみたい。だから笠と草鞋を変えたのね。日光へ着いたときには雨は止んでいたとのこと。こういうシンプルな日記はよいですね。
一 昼過ヨリ曇。同晩、鹿沼(ヨリ火(文)バサミヘ弐リ八丁)ニ泊ル。(火バサミヨリ板橋ヘ廿八丁、板橋ヨリ今市ヘ弐リ、今市ヨリ鉢石へ弐リ。 ) 一 四月朔日 前夜ヨリ小雨降。辰上尅、宿ヲ出。止テハ折々小雨ス。終日曇、午ノ尅、日光ヘ着。雨止。清水寺ノ書、養源院ヘ届。大樂院ヘ使僧ヲ 被レ添。折節大樂院客有レ之、未ノ下尅迄待テ御宮拝見。終テ其夜日光上鉢石町五左衛門ト云者ノ方ニ宿。壱五弐四 。
ー『曽良旅日記」
「おくの細道」には鹿沼のことは書いてないみたい。日光のことは書いてあって、芭蕉と曾良がよんだのはこの三句。あらたふとの句のあとに「黒髪山は霞かゝりて雪いまだ白し。」とある。旧暦だと季節がわかりづらい?旧暦4月1日は新暦5月19日ですって。まだ寒かったのね。
あらたふと青葉若葉の日の光
剃り捨てて黒髪山に衣更 曾良
しばらくは滝にこもるや夏の初め(夏=げ)
鹿沼には「掬翠園」に句碑があるそう。
入あひの かねもきこえす はるのくれ
芭蕉にちなんだお菓子もあるのね。『統一銘菓 芭蕉のそば餅』。食べてみたい。
しかし寒い。動きたくない。起きてすぐ出かける準備万全にしておけばよかった・・・。冬の間はこんな後悔を何度も何度もするのでしょうね。さて今週もなんとかがんばりましょう。芭蕉と「ましょう」が韻を踏んでるな、と今思った。だからなんだ。またね。