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精神分析

小説、日常

早朝の空がとてもきれいだった。強い陽射しが照りつける前の空はこんな薄く涼やかなピンクが広がっている。意外とたくさんの人が色々なところでこんな空を眺めているのかもしれない。

山本周五郎を思わず読んだという話はすでに書いたか。句会の兼題が「釣忍」だったところからだ。俳句はまだできていない。明日締切だから今回も直前になるだろう。以前『青べか物語』についても書いた気がする。私はジャンルというものがよくわかっていないのだがああいうのは時代小説というのだろうか。時代劇っぽいのを時代小説というのか?藤沢周平もそうだと思う。私はこの二人の作品がとても好きだ。どちらも女の描き方がいい。藤沢周平の描く女は繊細で賢く、山本周五郎の描く女は情に深い。愚かだが優しい男たちとの組み合わせもロマンチック。「釣忍」もそうだが小物遣いもわかりやすく効いている。昨日今日は打って変わって倉橋由美子『交歓』を読むのに隙間時間の全てを使ってしまった。これは「桂子さんシリーズ」として知られる連作の一つだが、単独でも十分楽しめる。桂子さんはとても賢く本来どうにもならなそうな欲望もスマートにコントロールする。男たちが描く女とはだいぶ違う。小説に出てくる人間は豊かだ。そしてやはりコミュニケーションがスムーズ。

もう金曜日。アンドレ・グリーンのビオンについての論文を訳さないといけないのだけど何もしていない。学術大会の原稿が終わったらやろうと思ったのに原稿はギリギリになり、日曜にそれを発表し、月火水木と音楽を聴き、小説ばかり読んでしまった。最近全然読めていなかったから、と思ったけどここで小説のこと書いていた、そういえば。原稿もやらずによんでいたのか。

あ、別のことをしてしまった。今日も上野原の菓子処植松のお菓子をいただきましょう。今朝は少し時間があるからコーヒーをゆっくり淹れようか。コンバットおかなくては。美味しいもののこと考えてたのにコンバットのことも思い出してしまった。ああ、日常。今日もがんばりましょう。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生