鳥が鳴いている。昨晩はいつもの猫がGを追いかけていた。いつものように私に警戒することもせずおもちゃのように追いかけていた。我が家にも変な虫が登場した。真っ黒で怖い。Gではなく思った以上にトロイ。クイックルワイバーで取ろうとしたらボトンと落ちた。思ったより大きな音だった。色々と書類が入っている大きくてすごく重い花瓶(アートなんだと思うけどひどい使われ方をしている)に多分落ちた。のぞいても見えない。そのうち出てくるかと思ったが出てこない。あのトロさだと自力で登れないのではないか。怖い。いつのまにか増殖されるのも嫌だし、中で死なれるのも嫌だ。がんばって登って。ああ、なんでこんなことで応援をしなければいけないのだ。しかし本当にそこに落ちたのだろうか。
昨晩、突然今村夏子の『むらさきのスカートの女』を思い出した。あと昔読んだヘンデルセンソンくん(これ多分名前違うけどこう覚えてしまっている)。『むらさきのスカートの女』は中身より表紙を思い出した。かわいい表紙だよね、と最初は思うけどあれ?となる水玉の表紙。なんであれ水玉なんだっけ、と思った。そもそもあれスカートだった?話の詳細は怖かったとしか覚えていない。「むらさきのスカートの女」という主語が繰り返されると結構くどいな、と思いつつその悪意のない執拗さが怖い話だった気がする。「紫のバラの人」だとそんなくどくないのに。いや、あれはキャラと合っているからそう思うだけか。ヘンデルセンソンくんとよんで私たちが怖がっているのは子供の頃に読んだ漫画に出てきた子。人だったかどうかさえ定かではない。だって最後信号になって「いつも見守ってるよ」みたいな感じで終わったから。さっき、突然思い出した、と書いたけどその時は理由はわかっていたので突然ではなかった。しかしなんだったか。もう覚えていない。
今朝はブールミッシュのフィナンシェとペパーミントティー。暑い。眠くなってきた。寝てはいけない。寝てはいけない、って雪山とかで言われるイメージ。夏は熱中症で死ぬこともあるけど。熱中症って初めて聞く人は何かに熱中しすぎてしまうことって思ってしまう人いると思う。寝てはないけない、は私が最初に聞いたのは凍死しそうな場面ではなくて映画。小学生の時に見た『対馬丸』のアニメ映画。強烈だった。今もその断片を思い出す。とても悲しかった。子供の頃に戦争は絶対にダメだと思った気持ちは今も変わらない。でもこんなに身近に戦争を感じるようになるとは思ってもみなかった。あの頃はまだそれは過去のことで遠くなっていくものだと思っていた。今は国際精神分析協会に所属しているせいもあり世界情勢が実際に身近だ。国際交流をすればそれはすぐそばの話であると実感して言葉を失う。それでも今こうしていつもの日常を始めようとしている。この平和も現実だ。どうしたらいいのだろう、と漠然と考える。身近でも自分の身に降りかかっていないことを具体的に考えることは難しい。ただ唸るばかりだ。
今日は県外に行くのでついでにどこかに寄りたいが暑い。やることやってからにしろ、という声が頭の左上の方から聞こえた。はいはい。返事は一回。はい。平和ってなんだろう。はあ。暑さに気をつけて過ごしましょうね。