カテゴリー
精神分析

お互い様。

メロンをいただいた。とってもジューシー。美味しい。今週は果物とクッキーに恵まれた週であった。幸せ。

メールアドレスやLINEで繋がる時代のわたしたちではなかった郵送時代の私たちと言ったら言い過ぎだけど、同窓会に登録されているのは住所のみ。なので昨年集まれる人で集まったときにオープンチャットやLINEグループを作ったのですよ、というお知らせを郵送で送った。もう住所もわからない人もいるけど61人に送った。封筒にシール型の住所を貼って、自分の住所のハンコを押して、中身を入れて、封をする。そして名前を照合して名簿にチェックを入れる。これだけの作業なのだけど結構大変でちょっと立ち寄った先で手伝ってもらった。二人だとあっという間に終わった。たくさん笑った。こういう単純作業が得意という人もいるけど私にとっては全然単純ではない。シールを貼るのもハンコを押すのも気を抜くとすぐ結構な斜めになるし、封をするときも折線通りにきれいに折れなかったりする。プリントアウトした名前と封筒シールの名前の照合は一人だと人より時間がかかる。行がうまく追えないからその工夫はしてるけど。リーディングマーカーみたいのを当てながらやるにしても時々ずれる。二人だと一人が読み上げて一人がチェックであっというま。もちろん私はシールの名前を読み上げる方。読み上げた名前をパパパッと見つけてチェックを入れていく速度にも個人差がある。知能の分類でいう処理速度というやつ。私は数値は平均的だけどこういうのは処理の対象によって変わるから。私だって封筒の種類によってはささっと上手に折って、貼る、というのができることもある。でもこうやってできない人って本当にいるんだよ、ということを強調したい。私みたいに子供の頃からできなくて、家庭科の先生にはふざけてると疑われ(不器用なのはふざけているせいではなかったけど確かにそう思われても仕方なかったという面はある)いい加減できなさを認識している人はそこにかかる時間とエネルギーを計算してすぐに人に頼れるからいいけどそういう環境にない人だっているわけでしょ。職場が怖い人ばかりとか。どんな形だって助けた方がお互いのためだと思う。大抵は別のことで助けられているものなんだからいろんなことはいずれお互い様となる。昔「あみさん、これだと売り物にできないから」と至極真っ当な理由で別の仕事を割り当てられたことがあった。助かった。アイスの盛り付けがうまくできなくて「それはあみはやらなくていいよ」と店長に言われたときは悲しかった。かっこいい盛りつけ方でやってみたくて練習したのだけどかっこいい盛り付けだから人気があるかもしれないのにそれができないんじゃしょうがないよね、と思いつつしょげた。慰められた。でもほかにやるべきこと、できることもたくさんあった。今回の作業は特に得意なことはなかったけどこういう一個一個の苦手さや得意さでお互いを補いながら自分や相手の癖を再認識すること自体も面白くたくさん笑った。相手が楽しそうだと私もありがたく嬉し楽しい。社会人になって最初の職場だった教育相談室でのことを思い出した。そこでの先輩たちがこういう作業を本当に楽しく一緒にできる人たちだった。今思えば上司に叱られるのも無理がないか、というくらい遊びながらやっているようなところがあったけど私以外はこういうのを単純作業として素早くきれいにできてしまう人たちだったからとても助けられた。いろんなことを教えてもらった。NPOのみんなもそうだった。おかげで私は事務作業が本当に苦手だけど嫌な思いをあまりしたことがない。その感じを思い出して「最初の職場がこんな感じだった」と言ったら「それは恵まれてる。よかったね。」と言われた。ほんと恵まれてた。先輩たちとは今も仲がいい。もう20年以上経つ。普通にお互い様をやっていこう、今日も。がんばろ。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生