カテゴリー
精神分析 精神分析、本 読書

機能重視、write&read

東の空がきれいなピンク。昨日も昼間は暑かったけど確実に秋を感じたあとだと気持ちは爽やかでいられる。ある程度根拠のある明るい見通しを持てるだけで生活は大きく変わると思う。

この夏は登山用品が活躍した。あれだけ暑いとやや危険を感じるから機能性重視となり、私の場合、陽射しと汗から皮膚を守ることで皮膚科に行く回数を減らせるので、どうせハイキングもするし、ということでグッズを増やした。今年、購入してよかったな、と思ったのはモンベルのWIC.フィットロングスリーブTシャツ。モンベルは店舗が多いから行きやすいというのもあるけど機能的なものが多いと思う。この前、海辺を長く歩いたときにもダメージを受けずにいられた。一つあるだけで色々楽ちん、みたいなのがいい。結局同じものばかり使っちゃうし。

昨日はせっかくやる気を出したわりに作業は全然進まなかった。メモや書いたものの管理も下手すぎるんだと思う。同じ論文も何度も読んでは忘れてるし、読んだときのインパクトをもっときちんとした形にしておかないと、と何十年思えば実行に移せるのだろう。ツイート程度の量ならいくらでもかけるし、それを積み重ねておけばいいか、と思ったこともあるけど、扱う素材は羅列的に記述できるものではないので、膨らみを持たせながら思考を巡らすにはある程度の量できちんと書かないといけないんだな。わかっちゃいるが。

サンフランシスコで開業している精神分析家トーマス・オグデンの本を読んでいることは何度も書いているが、今のところ一番新しいWhat Alive Meansの6章に入っているOgden, T. H. (2023) Like the Belly of a Bird Breathing: On Winnicott’s “Mind and Its Relation to the Psyche-Soma”. International Journal of Psychoanalysis 104:7-22は2年前に読んでいた。オグデンのクリエイティブ・リーディングシリーズの14作目、ウィニコットの「心とその精神ー身体との関係」を読解しつつwrite Winnicottをするオグデン。この論文の面白いところはここだし、実際、Psycheは脳ではないし、Somaはbodyではないとか分けておくべきものを分けておいたり、内と外の間を安易に分けないという作業が必要な論文なので、write Winnicottは大事。オグデンがこれについて書いているのはこんな感じ。


「私がウィニコットの論文を読解する「創造的読解creative reading」では、ウィニコットの文章を解き明かし解釈するだけでなく、主題に対する私自身の応答も提示する。ウィニコットが読者に各自の理解を委ねる箇所では、私が暗に含まれていると受け取る意味を肉付けすることで「ウィニコットを書くwrite Winnicott」。ウィニコットがほのめかすにとどめた着想を私が展開する。」

よい。これについていくとウィニコットの理解も深まるという仕組み。ただ、ウィニコットを前もってしっかり読んでおくことも必須なので、writeの前にreadかよという感じになるかもしれないけど同時にやるのが大事。というのを私は頭ではわかってるけどこれが私の課題。読むのは好き。書くのがだめ。でも周りの人と会話しているとアイデアは色々浮かぶからまずはそこを書き留めるところからかな。いくつになってもベイビーステップ。とにかくオグデンがcreative readingする論文は大変重要な論文たち。途中までのは一冊の本にまとまっていると思う。

とりあえず良い日曜日を。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生