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保田小学校と秋桜子

夜明けの空。配色も月の配置も完璧でとてもきれい。

『桜の園』大千穐楽か。ケラリーノ・サンドロヴィッチが2020年版、幻の『桜の園』の稽古場最終日の写真をSNSに載せてくれてる。すごく楽しみにしていた舞台。まさかコロナという感染症によって全公演中止になるとは思わなかった。ケラさんによるチェーホフ四大戯曲。全部見られた人が本当に羨ましい。

千葉県安房郡鋸南町保田の道の駅は「保田小学校」というそうだ。そこのお土産をもらった。この道の駅、給食メニューが食べられたり、教室のような宿泊施設もあって楽しそう。日帰り入浴もできる。金次郎もいる。びっくりしたのは校歌の歌詞が水原秋桜子だったこと。私は昨日、日々を吟行とするためにということを考えていて小川軽舟の『俳句入門』(角川俳句ライブラリー)の第11章「「吟行」をどう生かすか」」をパラパラ読み、そこで紹介されていた秋桜子の第一句集『葛飾』をほしいな、と思ったばかりだった。なので秋桜子がなぜ保田?と驚いてしまった。さっき調べたら「町報きょなん」のバックナンバーを読めるサイトがヒットし、そこに秋桜子と保田のつながりが書いてあった。

保田小学校校歌について

伊丹信太郎と秋桜子について

なるほど。小学校は平成26年3月に閉校したそう。こうして道の駅として地域の交流の場になったのはとってもいいこと。ここは元小学校らしく子供の遊び場もきちんとあるらしい。一時期、全国の「道の駅」に出かけようと思って色々行っていた時期があったのだけど最近は行った場所にあったら行く、という感じでこだわらなくなっていた。でも地域交流の拠点としてその町の歴史を受け継ぐ大事な場所だから今度からもっときちんとまわろう。いつもその地域のお野菜やお菓子やお惣菜やお酒ばかり見てしまうから。今回のお土産は「保田どら 保田小びわつつみ」。水色のランドセルの形をしたお菓子。千葉県産びわあんをかわいく包んだ小さいお菓子。かわいくておいしかった。

今週も色々いいことあるといいですね。良い一日を。

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こども、チョコ、小川軽舟

「○○ちゃん(むにゃむにゃ)アーンアーンしちゃったの」とさっき久しぶりに会ったばかりの2歳の子が手を繋いだ私を見上げながらいう。するともう一方の手を繋いでいた子が「アンパンマンが(むにゃむにゃ)」という。そうだった、この通りのおうちの塀にはなぜか小さいアンパンマンがいるのだ。今日もいるかな。あー鬼か。「おにはーそと、ふくはーうちしたの」というと二人が「おにはーそと、ふくはーうち」を楽しそうに繰り返し跳ねるようにするので手綱を引くように手を握り直す。小さな手。でも力が強いし動きが早い。赤ちゃんのときから知っているせいか季節ごとにしか会わないのに会えばいつもいろんな報告をしてくれる。しりとりのような、自由連想のような話に行きつ戻りつしているうちに公園に着いた。「○○先生がいたの」と鬼役を先生がしていたこともあっさり教えてくれた。わかってても泣いちゃうよね。

コンサル先でバレンタインデーとチョコをもらった。ここも年に2、3回しかいけないがいつもいろんなお菓子を持たせてくれる。この日は鏡餅のおかきも。揚げたてじゃなくてごめんなさいと。いやいや全然。とってもおいしい、と食べていたら別の小さな紙袋に入れたおかきも持たせてくれた。帰ってからいただいたチョコをみたら岡本のチョコ!私の苗字ではなくて神戸の岡本というところ。大好きな街。学会で行ったはずなんだけどいくたびにたくさん歩いておいしいお店が見つかっちゃうから大変でした。この街は俳人たちの暮らす(暮らした)街でもあって今も生きている代表的な俳人でいえば小川軽舟さんが住んでいらした。今はわからないけど『俳句と暮らす』(中公新書)の4章「散歩をする」を読むと俳句にイメージを膨らましてもらいながら岡本のこともそこで暮らした俳人たちのことも知ることができます。この本、ただ生活をすることの豊かさが書かれているとってもいい本です。私は何もわからないままはじめて連れていってもらった句会が軽舟さんたちとの小さな句会で、その頃は結社とか主宰とかいう俳句界での言葉も知らなかった。軽舟さんは『鷹』という大きな伝統ある結社の主宰だったのでした。その時にあっさり言われたひとことにちょっとショックを受けたけど言い当てられてしまったような恥ずかしさと面白さもあり、それから何年もあとになってまた誘われて俳句を始めたのもほとんど作らないわりに句友たちと繋がっていられるのもああいうはじまりがあったおかげかもしれないとか思った次第でございます。

というわけでみなさんもそれぞれの街で今日もご無事に過ごされますように。面白い景色にも出会えますように。写真はもうすぐ咲きそうな河津桜です。

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暑中見舞い その二

暑中お見舞い申し上げます。

先日お会いしたばかりですがお元気ですか?あのお話はまた改めてお返事しますね。

会うといつも同じような話ばかりしてしまうので、お手紙くらいなにか目新しいことを書きたいな、と思ったのですが意識するとなおさら何も思い浮かばないものですね。

明日も「暑い暑い」ばかり言っているうちに一日が終わりそうです。それはそれで平和でしょうか。

何も思い浮かばないので、今日の日めくりにあった俳句を書きますね。大好きな俳人のちょっとあれな句です(私の鑑賞を今度聞いてくださいね)。

男にも唇ありぬ氷水 小川軽舟

それではまた近いうちに。またみんなでいつものお店で集まりたいですね。それまでなんとか無事に過ごしましょう。

ということで、今日も宛先のない暑中見舞い、やってみました。書くことがない、みたいなことを書いていますが、今日は結構あったかも。月もきれいだし。十三夜ですって。でも葉書に書ける量は本当はもっと少ないですものね。自分のなかにおさめておくことも大事かもです。いずれもっと伝えたい気持ちが強まったときのために。