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精神分析 音楽

欵冬華、ステラ・コールのインタビューなど。


「七十二候は「欵冬華(ふきのはなさく)」を迎えました。欵冬(かんとう)は蕗(ふき)のことですので、蕗の薹(とう)が出始める頃、という意味です。蕗の薹は雪解けを待ちかねたように地上に顔を出す、春いちばんの使者。」(暦生活、読み物から)

だそうです。「暦生活」さんのウェブサイトに書いてありました。大寒の昨日は拍子抜けするほどポカポカでした。夜の雨も冷たくなかった。今朝も朝焼けがきれいです。春が近づいているのは嬉しいです。昨年は夏が長過ぎて秋を意識して感じないといけなかったからまだもう少し冬でいてもいいよ、と思ったこともないことを思ったりします。でもこうして写真とか見てしまうと蕗のとうの天ぷら食べたいなと思ったりするので早めにきてくれてもいいです、春。

柳樂光隆さんのnoteでz世代アーティストのインタビューを読んでいた。ステラ・コールのインタビュー。「TikTokやYouTubeもしくはInstagramなどでのショート動画で人気が出たアーティスト」たち。コロナ禍は発信の仕方を明らかに変えた。若い世代の表現の模索を思うと不憫な気持ちにもなるが彼らは、というよりむしろ彼ら若い世代はそんな閉塞的な状況でも思考を止めなかったといえる。しかもステラ・コールはオンラインの世界だけでなくものすごく地道に指導と現場を求め続け成功している。20代の感性と行動力に応える環境をつかめてよかった。ステラ・コールはずっと年上の私が聴いてきたジャズをミュージカルの文脈で聴いて育ってきたらしい。音楽はこうやって軽やかに世代を超え歴史をつなぐ。ステラ・コールを聴いたあとに今聴いているのはエイミー・マン。映画「17歳のカルテ」の原作「思春期病棟の少女たち」の舞台化のために作られたアルバム。この舞台もコロナで上演されなかったらしいがこのアルバムは素晴らしい。私は精神分析実践で「物語」を作ることを警戒するがものを語るプロセスには細やかな注意をはらいたいと思っている。音楽で音への注意が次の音を導いていくような感覚。それらの集積が結果的に物語となるならその物語は個別性に溢れていてきっと素敵だ。

今日もがんばろう。

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Netflix 音楽

SPY×FAMILY、クリスマスソングなど

南の空の三日月がきれい。今日も晴れかな。傘いらずは助かるけど乾燥がひどいのは辛い。

子どもたちにサンタが来るのは今日ですか。今日じゃなくても期待に対して応答があるのは大切なことね。いいことあるといいね。

先日、配信で「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」を見た。いつもの感じで面白かったし映画ならではの盛り込み方だったけどお話はいつもの方が面白いかな。原作とかアニメを見ていない人がどれだけ楽しめるかは不明。親や出自の秘密を子どもは知らない、みたいな設定は多いけど、SPY×FAMILY(自動変換で出るんだね)は親子であるということ自体が嘘だしそれぞれが(犬まで)秘密を持っている設定が面白い。そして誰もその秘密を悪用しない。特にいいことをしようとかも思っていない、というか誰かを守るという大きな使命感なり自然な信念は持っているけど普通じゃない家族が普通っぽさを維持しているのが面白い。

最近、いろんなクリスマスソングを聞いてたのだけどエイミー・マンのOne More Drifter in the Snow、サマラ・ジョイのA JOYFUL HOLIDAY、ノラ・ジョーンズのI Dream Of Christmasあたりがしっとりしていていい。マライア・キャリー、アリアナ・グランデ、ジェニファー・ハドソンのコラボとかもよかったけどクリスマスソングもジャズが好きだな。

エイミー・マンは映画『17歳のカルテ』の原作『思春期病棟の少女たち』の舞台版で音楽を担当していたのだけどコロナ禍で上演されなかった。でもそのためのアルバム『Queens of the Summer Hotel』は素晴らしい。お話を知っている人にはとても響くと思う。あれもいい映画だったねえ。

最近、映像のことばかり書いて大好きな本のことを自然に書くみたいなモードにならないのだけどベルクソンのせい。ベルクソンばかり読んでいるから理解が断片的で印象を書くこともできない。精神分析は時間と記憶を問題にしていかねばならないと思っているから読んでいるのだけど壮大だね、ベルクソンの発想は。でもどっかに閉じてしまわない、というか、むしろそうしないための議論だから明るいのはいい、くらいの印象しか持てていない。他に読まなければいけない本があるのだけどノルマの方はどうも面白くないのが困る。勉強にはなるのだけど疑問も多い。しかしいいかげん読まねば。

どうぞ良い1日を。

ちなみに来週はオフィスはお休みになります。お問い合わせへのお返事は1月6日以降になります。このブログはただのメモみたいなものだから精神分析、あるいは心理療法については私のオフィスのウェブサイトをご参照ください。どうぞよろしくお願いいたします。