毎週1回1時間半を15回、講師の仕事をしています。「人間関係」全般についての講義です。なんて幅広い、と思われるかもしれません。実際そうなのです。なのではじめてテキストを見たときは「へー、こういうところをピックアップするのね」ととても新鮮だったのを覚えています。そしてそれはテキストを書く人によって異なるので、2年目にテキストが変わったときも「ほー、今度はこういうところを」とやはり新鮮でした。そして今年度もテキストが変わっていたのですが、見た目が全く同じなので全く気づかず昨年度のを使っていました。気づいたのはなんと先週。今年度は新型コロナの影響で始まりも遅かったとはいえ、すでに15回のうち半分が過ぎました。学生が指摘してくれたとき、最初の数回はオンラインだったから言いにくかったのかしら、とも思ったのですが、今回がはじめて違ってたとのこと。私が世帯数とか世帯人数の表を見ながら「これ2015年の統計だから今はもう少し平均世帯人数が減ってるかも」と言ったことで「あれ?先生古くない?」と気づいてくれたようです。よかった。ただでさえ最新の情報を手に入れるのが苦手なのに。やはり対人関係は大事です。そしてやはり平均世帯人数は減っていました。
新型コロナによって世界が人の移動、人との関わりを制限する方向に動いたときに私が思ったのはますます少子化になりそうということでした。今年も人間関係に関わる様々な統計が出るでしょう。10年後とかに年次推移を見たときに「あれ、2020年って何かあったの?」と思うような数値になるのでしょうか。こう書きながら10年経ったらどころか今年の春頃の混乱もすでに忘れられてしまったのではないかと感じることもあるなぁ、と思いました。同時に、忘れたいのに忘れられないこともそれ以上にたくさんあるかもしれないとも思います。
さっき「2011年」って打って、「あ、違った」と今度は「2021年」と打ってしまいました。私はまだ2020年である今年をきちんと過ごせていないようです。もう半分が過ぎたけど。
2011年はどうしても大震災の記憶から離れられないのかもしれません。2021年はまったく不明です。やはり今年の諸々は全くなかったことになっていたりするのでしょうか。わかりません。
画像は、実は新年度に入る前に送っていただいていたのに私がすっかり失念していた新しいテキストです。テストにするとしたらこんなところを覚えておいてほしいかなぁ、というところに付箋をはりました。もう後半だけど新しいテキストで気持ちも新たにがんばれたら、と思います。早速、自分でも読めない字で書き込みをしちゃったけれど。