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精神分析

北杜市、シャトレーゼ、環境。

今日は虫も鳥も遠い。PC前にきたのが遅かったからか。ハーブのパウンドケーキをハーブティーと。どちらもとても優しい味。ケーキ職人の友人が暮らす山梨県北杜市で今週末だかいつだか何かのイベントに参加すると大学のときの友人が言っていた。詩とか本のイベントかな。ほかにも知り合いが北杜市のイベントに出ると話していた。みんなが知らずに同じ場所で出会っていたりするのかな、と思いながら聞いていた。北杜市が合併する前、不登校の子どもたちと廃校になった小学校で長期休みを過ごしていた頃、みんなを連れてシャトレーゼのアイス工場へ行った。工場見学はとても楽しくてみんな食べ放題のアイスを競い合って持ち帰ろうとしていた。すぐ溶けるってわかってるのに。さっきウェブサイトを見たらこれまでの工場見学はコロナ禍の2020年に休止し、2022年4月に再開中止の発表。その後は有料の体感ツアーという形で見学は再開された様子。食べ放題はないらしい。もう25年以上前のことだがみんなが嬉しそうに楽しそうにそこにいられるような場を作ってくれたことに感謝。今でも話題にするほど楽しい時間だった。

シャトレーゼは私が子どもの頃にできたのだと思う。どういう出会いだったか忘れたけれど小さな衝撃のようなものを受けたのを覚えている。田舎の子供が知っていたアイスとは違うというよりも多分私が驚いたのはその売り方だったような気がする。今はシャトレーゼは素敵なケーキ屋さんのような店舗ももっていてそれを見たときにも驚いた。この変化に対する大きくはないがそれなりに何かを考えさせる驚きをうまく表現することができないが別の文化と出会ったような感じだったのかもしれない。

違う文化といえば、先日、外国からきた訓練分析家資格を持つ精神分析家と話す機会があった。そこでオーストラリア精神分析協会のトレーニングシステムの話を聞いた。精神分析家になるためには訓練を受けなければいけないがその訓練を受けている人たちを候補生candidateと呼ぶ。私もその一人だ。

日本精神分析協会は東京支部、福岡支部の二つがあるのだが、オーストラリア精神分協会にはシドニー支部Sydney Branch 、メルボルン支部Melbourne Branch、アデレード支部Adelaide Branchの3つの支部がある。

そこでは、
the candidates of the three different Branches of the Society meet interstate three times per year to share their clinical and theoretical experiences.

ということでin personで年に3回、州を超えて3支部の候補生が一同に会する機会があるという。精神分析の訓練は組織によって違いがあるとはいえかなりハードだ。そんななかこういう機会が候補生たちに対して設定されているのはとても心強い。

人はそれぞれ少しずつだが大きく異なる文化を持つ。日々、多くの人のこころの動きに細やかに出会っていくためには異なる文化に対する自分のあり方を常に内省し、変化させていく必要がある。そのためにはそういう違いをたくさん体験していくしかない。同じ場所でも別のしかたで立つために訓練を続けている今、環境側の整備も同時に必要だ。いまだcandidateとはいえ普段は教える立場でもある。次世代に向けて何ができるかも自分が訓練でどう変われるかにかかっているのだろう。

シャトレーゼに一緒に行った彼らとも本当にいろんなことがあった。今思えば私たちはそれほど歳が離れていなかった。元気だろうか。私のできなさを笑いからかいそれでも頼ってくれたりもした。感謝。私たちはみんな違うけどみんな似たようなものでもある。大学のときの友達とは会うたび「変わらないねー!」だが彼らからはすごく老けたと言われるだろう。現実、そうなのだ。同じか違うかより変われるかどうか。今日はどんな感じだろう。慌ただしいがなんとかやろう。みなさんもどうぞ良い1週間を。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生