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精神分析

準備、中耳炎の思い出

なんと表現したらいいかわからない鳴き方の鳥の声をベッドの中から聞いていた。何かが斜めにザッと切り落とされるような音が断続的に聞こえていた。なぜ音だけで「斜めに」と思ったのか自分でわからない。夜更かしをしたが読書会のあとに友達に色々教えてもらって久々の海外へ向けた準備が進んだ。余裕がなさすぎて基本的な準備に全く頭が回っていなかった。パスポートだけは先月取り直したけど。Amazonを見ていると余計なものを買い込みそうになる。危ない。電源変換プラグもそこそこいいのを買ってしまった。こういう小物はとっても楽しい。あと「のどぬ~るぬれマスク」を勧められた。たしかに。飛行機に乗ると喉が張り付いたみたいになってしまう。私は長時間乗る時はいつも濡れタオルをもらって口を押さえたりしていたのを思い出した。すぐに喉がやられてしまうだけでなく鼻が悪くて耳抜きができず中耳炎にもなりやすいから。一度かなり重たい中耳炎になってしまった。あの痛みも思い出した。最初の職場にいた頃、北海道に行く飛行機で中耳炎になり痛いし聞こえないし大変辛かった。薬で痛みが治まった後も聞こえにくい日々が続いた。世界の音が全て遠かった。しかしすぐにこれも悪くないな、と思うようになった。当時の職場には怒鳴り散らしたり不快感をコントロールできない話し方をする人たちがいた。毎日苦痛だったそれらが膜の向こう側に聞こえた。なんて平和な!とニコニコ穏やかな気持ちでいられた。ニコニコしてると怒鳴られそうだから心の中で舌を出しつつニコニコしていた。当時の私はそういう人が話す内容を信用していなかったけど聞こえ方が変わると内容を吟味する気も起きるのかその人たちのパターンもよくわかったし、話し方抜きで言葉を聞く仕方も学んだ。不快だとその人について知ることもしたくないがそのときは余裕があった。逆に、入職したばかりの頃は不快さに囚われてしまって知りたくもないのに「なんで」と知ろうとしてしまって辛かった。そんな状況ではこちらの知る機能も働かなくなっているからいくら努力しても無理であることに気づかなかった。その後もずっと良き友人でいてくれる先輩たちが現実検討を助けてくれた。彼らはすでにそれらの不快な声を聞き流しつつ「こういうことが言いたいんですよね」と爽やかに捉えることに慣れていた。いつも優しくて面白かった。とはいえ、中耳炎にはもうなりたくないので警戒する。予防する。「のどぬ~るぬれマスク」を買いにいこう、忘れずに。

読書会ではJoyce McDougallのThe Many Faces of Eros A Psychoanalytic Exploration of Human Sexuality(Norton Professional Books)をようやく読み終わった。3ヶ月に1回くらいのペースで読んでいたので時間がかかったが読んでよかった。多くの学びがあったので忘れないうちにどこかにメモしておこうと思う。

今日から初回面接グループが始まる。みんながんばろう。毛布とか洗って外に干していきたいけどにわか雨とかあるかしら。春の天気は侮れません。あ!春の天気とか書いたから明日投句締切であることを思い出した。やばい。いつも通り一句もできていない。言葉探しもがんばろう。素敵な言葉落ちていますように。あるいは降ってきますように。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生