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俳句

句友

起きたらカーテンの向こうに月が見えた。久しぶりにきれいな夜明けも。

昨年、句友を二人喪った。プライベートは何も知らない。お一人は少し年上でお一人は結構年下なのでは、と推測している。俳句と選評だけを通じたつながりだった。私はお二人の句が好きだった。そういう人は多かった。DMでのやりとりは亡くなる当日か前日まであった。それぞれが所属する結社誌に彼らへの追悼文が書かれた。私は会ったこともない彼らの俳句を読んでは泣いた。自分でも不思議なくらい悲しくなった。わたしたちが、というより、少なくとも私は、なによりも言葉によって人を愛したり憎んだりしているのかもしれない。あの絵文字を送りあってから3ヶ月が経つのか、と結社誌の巻頭を飾るその人の俳句をまた読んだ。そうそう、こういう俳句を私たちとのオンライン句会でも書く人だった、とまた泣いた。私が一日一句を突然始め、習慣化できているのも彼らのおかげなのだろう。

アンドレ・ルロワ=グーラン『身ぶりと言葉』に言語活動の表象(シンボル)として象形(フィギュラチフ)芸術と書字(エクリチュール)に関する記述があるのだが、と書いていたらピンポンが。こんな早朝に。色々あるもんだ。

とりあえず無事に過ごしましょう。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生