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精神分析

ネットワーク、注意、暮田真名「うわの空のすすめ」

今朝も風が気持ちいい。台風とか天候の乱れの予兆ではないよね、と天気予報を見る。九州に大雨の予報、土砂災害に厳重警戒とのこと。こういうとき無事かどうか連絡せずとも知れるのがTwitterだったのだけど今後どうなるのかな。私は東日本大震災のときにTwitterをはじめた。震災後すぐの5月にNPOで被災地へ行きその活動をつなげていくためだった。阪神・淡路大震災のときは関西に友達がたくさんいた時期だった。グループでの付き合いだったからネットワークができていたのはよかったが当時Twitterがあったら何がどう違っただろう、と考えることはある。九州は土砂災害の被害が多く地盤も緩んでいるところが多いだろう。毎回九州に大雨というニュースを見聞きすると旅で行ったときに目にした水害の痕を思い出す。どうか被害が生じませんように。

今週はイレギュラーなことが多いので少し気を張っている。心配は主に体調面だが。常に慌ただしいので自分の状態から気を逸らしておけるのは悪くない。囚われる暇があると余計に気になってしまうということもある。逆に痛みが強いときなどはその痛みがどんな感じかをつかむために集中することがある。これまでとどう違うのか、違わないのかをつかむべく。状態としては結構大変でもその後の回復を予測できるときがあるから。

昨晩は除湿も冷房もつけずに南側の大きな窓を開けていた。風が気持ちよく月がとてもきれいだった。見えたものをシンプルに言葉に置き換えていく俳句、そこに情緒が加わる短歌、景色よりも言葉の意味よりも言葉の並びや音が何かを醸し出してくる川柳、これらを短詩と括ることができるがそれぞれの違いは興味深い。

6月30日に川柳人の暮田真名さんの電子書籍が発売された。「次世代の教科書」シリーズ編集部による暮田真名さんへのインタビューをまとめた「うわの空のすすめ」(金風舎)。題名からして暮田さんらしい。昨夏、臨床心理士、公認心理師向けのイベントにゲスト講師としていらしていただいてから仲良くしているが経験に対して素直かつ貪欲なのが面白く魅力的。若さだけが理由ではないだろう。

「私にとって川柳との出会いは、自己否定の堂々巡りを断ち切る鋏のようなものでした」

と暮田さんは冒頭に書いている。高校生や大学生には特に響くであろう言葉も多い。私は暮田さんがどのように言葉を拾っているかに最初から興味があったのでそれについても話されていてさらに関心を深めた。精神分析は視覚も聴覚も普段とはだいぶ異なる注意のもとに使っている。フロイトはそれを「平等に漂う注意」といった。今日もぼんやりとなにかを待つようにやっていこう。短詩仲間とのオープンチャットも作った。ようこそ、いらっしゃいませ、おいでなさいませ、とお出迎えするときみたいに言葉を迎えられたらいいなと思う。