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精神分析

1月4日(木)朝

上野は人がいっぱいいた。いろんな言葉を話す人とすれ違った。元日から羽田にも渋谷にも人は多かったけど久しぶりに混雑を見た気がした。子供たちが元気に走り回る姿もたくさん見かけた。広い場所って必要なんだなと改めて思う。3歳くらいの子が芸大の学生作なのか幽霊のような作品に「こわい」と言ったらしく手をつないでいた母親らしき人が「こわいっていうんだ。こんな小さくてもうこういうのに違和感感じるんだ」と驚いていた。そうやって驚ける人もすごいと思う。実際怖い作品だったがああいう作品を作れる人もすごいと思う。「幽霊」と名付けられた作品はそんなに怖くなかったがその後ぶらぶら入り込んだ谷中霊園で「ここで幽霊に会ったんでしょ」と言われた。そうだった。若い頃、散歩ばかりしていて一人で谷中霊園に入ったことがあった。多分迷いこんだのだと思う。そのときに突然学ランを着た人が現れて声を上げてしまったことがあった。あまりにびっくりしてその人がどこへ行ったのかも見送れなかった。向こうからしたら私を幽霊だと思ったかもしれない。今は周りに亡くなった人も増えて墓地もそんなに遠いものではなくなった。幽霊も人間と同義になってきた。身内といてふと同じ人を思い浮かべるとき、まだそこにいるのかなと思ったりする。悲しかったり悔しかったりするお別れが減ればいいなと思う。谷中霊園を抜け日暮里駅の脇を通り谷中銀座へ向かった。途中、日蓮宗のお寺で梅が咲いていた。どこかで蝋梅を見られるかもしれないとは思っていたがもう梅と会えた。寒緋桜も見ることができた。近所をぷらぷらして帰ってくるつもりがずいぶん遠くまで行ってしまった。お財布と携帯しか持っていなかったが特に不便もなかった。もう一月も四日が過ぎた。がんばらねば。被災地への支援が遅れていると聞く。できるだけ早くと願う。

作成者: aminooffice

臨床心理士/精神分析家候補生