少し前までNew Directions in the Philosophy of Memory Edited by Kourken Michaelian, Dorothea Debus, and Denis Perrinを読んでいたが、それもこの本を読むための助走だった。これは英語だし、基礎知識に欠けるので読みたいように読んだ感じがあるが、自由連想と外傷記憶について考えを深めることができたと思う。
先日、認知行動療法家の先生から本をご紹介いただいた。『認知行動療法という革命』という本だ。原題は、A History of the Behavioral Therapies: Founders’ Personal Historiesなので本当は「行動療法」の第一世代の個人史だが、翻訳は「認知行動療法」となっている。
でも持ち出すと、フロイトには A Lovely Dream(「素敵な夢」フロイト 全集5『夢解釈2』p12)、「すてきな夢」という題がつけられた夢が登場する。どんな夢だと思いますか。きっといろんな「すてき」を思い浮かべますよね。これ、読むとわかるのだけど夢だけみても特に素敵ではない。「すてきはどこ?」と思って読んでいくと、実はこれゲーテ『ファウスト』からの引用である。「いつか見た夢すてきな夢さ」。
people peopleはpower peopleより楽しそうだ。音だけ聞くと救急車みたいで、緊急事態に対応できないのだけど、この仕事、とは思うけど。
『患者から学ぶ ウィニコットとビオンの臨床応用』(松木邦裕訳、原題はOn Learning from the Patient (1985))などで有名なパトリック・ケースメント。英国精神分析協会の精神分析家である。彼は神学、ソーシャルワーク、そして精神分析の専門家でもある。英国ではソーシャルワーカーから分析家というコースはそれほど珍しいことではない、と訳者あとがきで松木先生が書いている。
There are two kinds of people: ‘power people’ and ‘people people’. I, Patrick, am a power person and I’m looking for another power person to work alongside me. You, Patrick, are a people person so I will not be short listing you for this job.” That was very clear and a most useful comment. I didn’t apply.
たしかケースメントの自伝。Growing Up? A Journey with Laughterを読んだときにメモしたのだと思う。非常に優れた臨床家であるケースメントにもこんな面が・・とちょっとひく(私はひいた)ようなエピソードもあって面白い。人はこうだから面白い。A Journey with Laughterという副題だし。
でももしかしたらLearning Along the Way: Further Reflections on Psychoanalysis and Psychotherapyのほうかも。これは翻訳がでる予定だから見てみるといいかも。