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短詩 趣味

短詩とか編みメーションとか。

眠い、寒い、しか言わなくなる季節がやってきました。そして今日締切のこれらもどうしましょう。というか(といって目を逸らしちゃだめ)「寒い」だけがこの季節特有ですね(逸れた)。「眠い」は俳句の季語で考えれば春ですものね。「春なのに」があれば「冬なのに」もあると。お別れも季節問わずありますし。中島みゆきの曲のことです。「春なのにーお別れですーかー♪」なんか♪マーク書くとご機嫌な曲みたいだけど多分まだ東京が遠かった頃の切ない歌です。

昨日は歌人の絹川柊佳さんがネットプリントで出されていた短歌6首を何度も声に出して読みました。恋することと死ぬことみたいなお互いに内包し合う分かち難い感覚の配分が絶妙でした。高校生や大学生にご親戚がいる方はぜひ絹川さんの歌集『短歌になりたい』(短歌研究社)を贈ってあげてください。その時期ならではのモヤモヤや不安や痛みが幅広い素材と共にどこかあっけらかんと歌われています。毎日死にたいと言いながらなんだかんだ生きている大人の私たちにもよいかもしれません。

絹川さんのことを教えてくれたのは、今年8月に心理士(師)対象のイベント講師にいらしてくださった川柳人の暮田真名さんです。同期でおられるのだったか、絹川さんの才能に驚嘆したとおっしゃって勧めてくださいました。

暮田真名さんはますますご活躍の場を広げておられるようでお話ししていると親のような気持ちになる世代の私もなんだか嬉しいです。先日は絹川さんのネットプリントと一緒に、暮田さんと俳人の斎藤志歩さん、歌人の榊原紘さんの短詩集団による「砕氷船」も入手してきました。斉藤志歩さんの第一句集『水と茶』(左右社)が刊行されたので「斉藤さんおめでとう号」でした。ほんと才能もすごいけど楽しいみなさんで短詩の未来は明るそうです。

編みメーション作家のやたみほさんの作品と共に写真を載せておきます。やたさんとイロキリエ作家の松本奈緒美さんの2人展が11月いっぱい神保町にある子供の本専門店ブックハウスカフェで開催されていたのですがそれについてはもう書きましたっけ。忘れてしまいましたが小さなスペースにとっても緻密でかわいい世界が広がっていてうわぁとなりました。松本さんのきれいな小鳥さんをお引き取りにあがらねば。オフィスにお迎えするのです。ブックハウスカフェはカフェもゆったりしているので絵本好きの方には特にお勧めです。

はあ、それにしても寒いですねえ。東京はこれから晴れるみたいです。どうぞお元気でお過ごしくださいね。

絹川柊佳,「砕氷船」,やたみほ
イロキリエ作家,松本奈緒美
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とりあえず

今回は投句しないことにした。いつもは「投句することに意義がある」と大慌てで作った10句を速達で送っていたけれど。

と書き出してみたけれど保育園にいかなければ。そこにいけばどうにかなる。「きちゃえば全然元気なんです」登校しぶりの子どもの状態か。私は学校にもいかずバイトばかりしていたし「きちゃえば元気」な子どもの状態はわかるようでわからない。

とりあえず動かねば。

(何時間たったかな)

とりあえず動くことに成功し、いってしまえば仕事きっちり(したと思う。子どもたちかわいい。先生方がんばっておられる。)、今日は昼間に時間をとりやすい月曜日ではないかと神保町へ。

目的は大学時代からの友人のやたみほさんとイロキリエ作家の松本奈緒美さんの2人展「アミエとキリエ」。場所は神保町の大きめの通りに面したブックハウスカフェ。子どもの本の専門店、ということでぐるっと見わたすだけでも楽しい気持ちになりました。小さなギャラリー的スペースもいちいち魅力的。今度じっくりめぐりたい。突然の訪問にも関わらずやたさんもちょうどカフェにいらして近況報告。この前、時間があいたときに「今ならいける!」といつもと違う電車に乗ったはいいが神谷町と間違っており結局いけなかった。でもそのときはやたさんもこられない日だったからラッキー。同じくやた作品ファンの店長さんもいらしてお話できました。イロキリエ作家、松本奈緒美さんの作品(特に鳥!)もとても素敵でみんな連れて帰りたいと思ったのですがすでに売約済の赤いシールが。でも私もお気に入りの鳥さんと出会えました。展示の期間が終わったらお引き取りするの。楽しみです。大きな本屋さんのとても小さなスペースに手作りのぬくもりというか、超絶不器用の私には信じがたい技術と労力があふれていてほんとすごいと改めて思いました。超絶器用といえばやたさん、松本さんはもちろん、山本貴光さんや國分功一郎さんが紹介している『Dr.STONE』(原作:稲垣理一郎、作画:Boichi)を思い出しますね。最近読み始めました。久しぶりに漫画を読むのと老眼が進んでいて読みづらいなと思っていたのですが、とても面白い。山本さんは『世界を変えた書物』(著:山本貴光 編:橋本麻里)の紀伊國屋書店新宿本店限定特典のリーフレットのなかで「もしもその科学の知識や技術がなかったら・・・・・・」というところでこの漫画に触れておられます。このリーフレット自体もとてもおすすめ。「思いやりってなに?」という方にもぜひ手に入れていただきたい。山本さんの文章自体にそれを感じられると思う。國分さんの最近のお仕事『スピノザ 読む人の肖像』『國分功一郎の哲学研究室』にも丁寧に地道に長く関わっていくことの価値を教えてもらっているしみなさんに感謝。「とりあえず」の毎日でもなんとかね、と思えますように。この後もがんばりましょう。